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｢罪を赦す愛｣　　林　邦夫　牧師
ヨハネ福音書7：53-8:1

「誰もいない。主よあなただけです。罪のないあなただけがわたしを罪に定めることができます。私はあなたの判決を受けざるを得ません。主イエスは私を裁く人々を裁いておられる。最も厳しく裁かれるべきはこの私であります」と。その女の後悔と悔い改めの心を見たイエスは「私もあなたを罪に定めない」とお答えになります。この言葉は私もあなたを裁かないと言う意味ではありません。むしろイエスこそ真実に裁く方であります。＜真実に裁く＞ことができるからこそ＜真実に赦す＞ことができるのです。赦しは裁きを無視することによって成り立つのではなく、裁きが貫徹されたところで、初めて赦しが赦しとなるのです。真実に裁く方の前で、真実に裁く方の言葉によって、この女は初めて真実の赦しの中に立ちました。しかもこの赦しは実に激しい力を持っていました。「行きなさい。もう罪を犯してはならない」と。あなたはもう罪を犯すことはできなくなったと言うほどの意味です。（中略）

私たちもこの物語に生かされると同時に、繰り返しこの物語が語る主イエスのもとに帰ってきたいと思います。主イエスによって真実に裁かれる厳しさを、しかしその厳しさの中でこそ初めて知る真実の赦しの深さを繰り返し知って、ここに立つ以外に私たちの新しく生きる道はありません。

｢平和を実現する人々｣　　林　邦夫　牧師
マタイによる福音書5：1-12

　マルティン・ルーサ・キング牧師は、平和への祈りをもって「こんな夢を持っている」と語りました。　私にはこんな夢がある。人間は兄弟として創られたんだってことを、いつか人々が悟って、わかる日がきたら・・・
　私にはこんな夢がある。肌の色の違いじゃなくて人間の価値が存在の品位によって、判断される日が、いつかきたら・・・
　私にはこんな夢がある。正義が水のように、公正が川のように、絶えず流れる日がいつかきたら・・　　私にはこんな夢がある。人間が戦争をやめ、剣がすきに、槍がかまになって、国が国をおそうことをやめ、ふたたび戦いをくわだてることのない日がきたら・・・
　そのすばらしい日がきたら、朝、星たちが歌い、神の子たちがよろこびの叫びをあげる。
　希望と夢をもってキング牧師は「現代の預言者の言葉」を語る。主イエスは「平和を実現する人々は、神の子と呼ばれる」と語りかけられます。神の子の喜びの日を信じて、キング牧師の祈りを歩みたいと思います。